2009年4月17日金曜日

アニメ制作:原作掌篇

アニメ化予定3作品


ある日君は突然に

 幼い日々自然に出来ていた生き方、若い青い憧れが忘れさせた生き方。覚悟と意思の許、そいつを再び歩み始めること。それが僕にとって大人になることだった。

 よだれかけを付け、ハイハイで街に繰り出した僕、いや、俺は、成し遂げた充足感で涙を零していた。人々の悲鳴や罵声が耳に刺さる。済まない、だが俺にはもう、こんな生き方しか。

 サイレンの音が近づいてくる。俺はどこで間違えてしまったんだろう。ぼんやりとよぎる考えに見上げた青空は、立ちはだかる警官のズボンに覆い隠された。

 俺は捕まった。


片想いの風景

 その日俺は教室の外をぼーっと眺めていた。なんかぼーっとしすぎて背景に溶けてたっぽい。おかげでイタいやりとりを聞いちまった。

「なんで俺もてねーのかな……なぁ、俺ってどんなイメージ?」
聞くなよ。
「部屋にたっっっくさんイカ臭いかぴかぴのティッシュが転がってそう。不潔感の塊。」
そこまで言うか……。
「……お前俺のことキライだろ?」
嫌いだったら突っかかんねーって。
「さあ。ま、ひとりくらい物好きはいるかも知れないけれど、そんなに鈍感じゃ逃しちゃうんじゃない?」
お前もな。
「ひっでえなぁ、俺のどこが鈍感だよ?」
ストレート過ぎだろって!もっと意味深に行け!匂わせろっての!バカが。
「……重症ね。処置なし。」
本当、処置無しだわ。両思い……とは言わんな、こりゃ。

 おかげで最高の青空も色褪せた。俺は窓の外を眺めるのをやめ、読みかけのマンガ誌を1ページ、ぺらりと捲った。再生紙のくすんだ感触が、変に指の腹に残ってムカついた。


夕暮れの瞳に映る

 若い母親が乳飲み子を背にあやしながら歩いていた。夕焼けに照らされ、河原の土手を行き交う人々が皆影絵のように見える。口々に夕べの挨拶が交わされ、母親の優しい子守歌が響く。土手から見える夕陽に映える川面のように穏やかな、緩やかな時間が流れていた。

 そんな折、不意に背中の赤子がきゃっきゃと騒ぎ出す。

 母親は買い物袋をそっと下ろすと、負ぶい紐を緩め、なれた手つきで背の赤子を腕に抱く。

 赤子のおむつに触れ首を傾げる母親は、「ああ、お乳か」と思い至り、胸元をはだけようとしたところで赤子の不思議な仕草に気付いた。

 土手の反対側、夕陽や川面とは逆の向き、夜の領域となった空に手を伸ばし、しきりに何かを掴もうとしている。その小さな手を延べる先を見遣ると、煌々と照らす月だった。母親は思わず微笑み、腕の中の小さな体を抱き寄せ頬を重ね、「つーき。あれは、つき。」と落ち着いた柔らかい声で語りかけた。耳にした響きが余程面白いのか、赤子はまだことばともつかない音の羅列のような声をしきりに繰り返す。

 夕陽を背に、街並みの灯りの上まだ低い月を眺める母子の背を、愛おしそうに、名残惜しそうに照らすのは沈みかけの太陽。


上記3作品のライセンス:cc-by-sa-3.0 Copyright:風流塵 2009




TODO
あとはこれらを一つづつ脚本の形にして、絵コンテを上げて、一度 Pencil でざっくりと動かしてみて、いい感じの動きになったら Synfig で作り込むって流れで思案中。もしくは Pencil で仕上げまで持っていくかもしれません。BGM はピアノの単純な旋律を即興でくっつけるとして、効果音は野外で適当にサンプリング予定です。




WishList
描いてみたい悪
心の底から楽しみながら身近な人々のささやかな幸せを踏みにじる狂気の人を、いつか描いてみたいなあ、と。おぞましさと美しさがないまぜなその様を、淡々と日常の風景の中に。

物事を見るとき、真≠善、善≠美、美≠真、な捉え方があやうくて好みです。

黒はアクセントになって全体を引き締めます。背筋の凍るような、それでいてひどく魅力的な悪が登場する日常モノをいつの日か。

描いてみたいジャンル
エブリデイ・マジックとか、日常の謎とか、奇妙な味に強く心惹かれます。ジャンル分けが本当に意味を持つかは置いておいて、要はそういう雰囲気のあるものが表現したいっ!描ける以外は描けませんが、自然にやれる範囲にそういう世界の一端が含まれていて欲しいかもー、なのです。きゃはは。

大事にしたいこと
  • テンションの低い明るさ
  • 湿っぽくない優しさ
  • 浮き足立たない軽さ
  • 腑抜けていない柔らかさ
  • 病的ではない狂暴性
  • 冷たい暖かさ
……同じことの言い換えでした。百語を重ねても、むしろコトバが増えるほど言いたい一事に届かないのがもどかしいっ。うがー。




お知らせ
このブログの更新頻度を8月半ばまで月1未満に下げます。
あしからず。m(_ _)m

2009年4月15日水曜日

Ubuntu:今週のびっくりどっきりレシピ(違

まだ魚は三枚におろせませんが、料理が割と好きです。

Ubuntu のリポジトリにもそれらしいソフトを発見。喜び勇んで導入しました。

Package: gfaim
Section: multiverse/misc
Description: A small utility that allows you to find quickly a lot of recipes
Gfaim is a small utility written using GTK+ which allows you to find a lot of
recipes easily by typing the name of the ingredient you want. Its database
contains more then 10 000 recipes. Please note that those recipes are written
in French.
# ふらんす語 f^^; 多分読めねぇ。

Package: krecipes
Section: universe/kde
Description: recipes manager for KDE
Krecipes is a KDE application designed to manage recipes. It can help you to
do your shopping list, search through your recipes to find what you can do
with available ingredients and a diet helper. It can also import or export
recipes from files in various format (eg RecipeML or Meal-Master) or from
databases.





しかぁし、バグなのかどちらも立ち上がりませんでした。うえぇん。

これは報告せねばなるまい、LP に。#今週中に〜やるべかなぁ〜。TODO 増えた〜。

バグ潰しで Ubuntu を手伝いたい時、検証用に仮想環境があると色々便利です。例えば、上のスクリーンショットは KVM による仮想環境で撮ったものをゲストOS で USBフラッシュメモリに保存し、ホストOS で開いて Web にアップしました。

Let's ばぐれぽ。

※ 自分の場合、ubuntu-vm-builder は以下の構成で落ち着きました。

仮想環境の構築
sudo ubuntu-vm-builder kvm jaunty --mirror=http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu -m 512 --cpus=2 --rootsize=8192

/dev/bus/usb 以下のパーミッションの変更
(もしくはroot権限で仮想環境を実行)

sudo chown -R $USER /dev/bus/usb

仮想環境の起動
env QEMU_AUDIO_DRV=alsa ./run.sh -k ja -soundhw ac97 -usb

仮想環境内で以下をインストール
sudo apt-get install language-support-ja language-support-extra-ja
sudo apt-get install language-pack-ja language-pack-kde-ja language-pack-gnome-ja


sudo tasksel install ubuntu-desktop
sudo tasksel install kubuntu-desktop

ゲストでのUSBデバイスの操作
Ctrl+Alt+2 で QEMU の端末に落ち、デバイスを挿抜
Ctrl+Alt+1 で仮想環境に復帰

USBの扱いに関する主なコマンド
info usb
info usbhost
usb_add
usb_del


各コマンドのヘルプは QEMU の端末から「? コマンド名」で参照可能

その他:ツラツストゥラはかく語りき:サイトマスターについて








2009年4月14日火曜日

TODO:2009

創作
アニメ
原作 > 脚本 まで。可能なら絵コンテに入る。色々勉強せにゃ。

楽曲
ぼちぼち。即興でピアノ曲を月1~2曲くらいずつ。腕を上げたい。


スケッチ > スケッチ> スケッチ。筆ペンとスケッチブック持って徘徊。

掌篇・詩
品質向上。めげずに応募。



Ubuntu
Tips&Wiki関係
・JapaneseWikiのTipsへの転載
#日本語フォーラムの Tutorial&Tips フォーラムのもので Wiki への転載がまだのものを中心に。それ以外にも、フォーラム内の Tips に類するものもぼちぼちと転載。

・古い Tips を検証、必要であれば更新し Jaunty/karmic に対応

・TiMidity++ の Tips を英訳し英語フォーラム/Wiki へ投稿

・新しい Xorg の設定に関する日本語ドキュメントの整備
#ココココの和訳

・JapaneseWiki への投稿のチュートリアルの作成

・バグレポ関連ドキュメントの整備
#コレとかコレとかの和訳

ninix-aya の紹介記事の執筆
#↑コレは優先度の高い仕事を片付けて余力があったら。数年内には書きたい。

Ubuntu関連サイトへのリンク集の更新

Package

Debian にリクエストする&PPAに繋ぎをほおり込む予定のもの
ASeqView
#最新版 0.2.8 だとリアルタイムで SysEx を加える使い方も出来るそうです。

mf2tsrc
#MIDIファイルに細かい修正を加えたい場合は必須のソフト。こっちにビルドに必要なパッチが上がってます。

AlsaPatchBay
#同様の機能を提供するソフトの aconnectgui はリポジトリから手に入ります。

CVS版TiMidity++
#最新安定版から年月も経ち、色々良くなっているとか。

MakeHuman
#ひねもすLinuxさんの記事で知りました。

Pencil
#LinuxSaladさんの記事で知りました。

XJP2
#日本語フォーラムのavidyaさんの投稿で知りました。

ememoa
#E17のeina関連で知りました。

quit
#sl的ジョークソフト。こういうの大好きです。bigechoもいいな。

こちらのソフト色々
#残念ながら肌に合わずEVAのファンにはなれませんでしたが、作品への愛に溢れるこーいう感じのソフト、大好きです。non-free?配布が難しそうならとりあえず .diff.gz と .dsc だけ作ってみようかな。



※ 今年は本業の学生業でびっぐいべんとが。TODOを今年中に達成できなかったときは忙しかったのだと許してください。

2009年4月13日月曜日

Ubuntu:はじめての ubuntu-vm-builder:生まれて初めてKVMでゲストからホストのUSBデバイスにアクセス!

最近環境が整ったので、学期はじめのドタバタの合間に仮想化をごにょごにょっとやってみました。
# 今回の題名、嘘ではありませんが、変。
# 具体的には……何だよ、「生まれて初めて」って。

↓ubuntu-vm-builderについてはこちら
http://gihyo.jp/admin/serial/01/ubuntu-recipe/0061

参考にしたサイト
http://www.nongnu.org/qemu/qemu-doc.html
http://www.h7.dion.ne.jp/~qemu-win/qemu-doc-ja.html
http://alien.slackbook.org/dokuwiki/doku.php?id=slackware:qemu
特にこの辺↓
http://www.nongnu.org/qemu/qemu-doc.html#SEC37
http://www.h7.dion.ne.jp/~qemu-win/qemu-doc-ja.html#SEC28
#↑/proc/bus/usb と /dev/bus/usb の typo ?(3.9.2 の 3 の手順のところ)

$ chown -R 自分のユーザー名 /dev/bus/usb
などとし /dev/bus/usb 以下のファイルのパーミッションを変更するか、仮想マシンを root 権限で実行することで、ホストからゲストにUSB機器の制御を移せました。そうではない場合(一般ユーザー権限でkvmを実行し/dev/bus/usb以下のパーミッションに手をつけない場合)は/dev/bus/usb/hoge/fuga にアクセス権が無い等のメッセージが出てゲストからはUSB機器を利用出来ませんでした。
lsusbで目的のデバイスのIDを確認後、「-usbdevice host:hoge:fuga」をkvmのオプションに指定しても上手く行きますが、「-usb」のみkvmに渡してゲストOSを起動後 Ctrl+Alt+2 (←F2ではない) でQEMUのコンソールに落ち、「info usbhost」を実行、目的のデバイスを見つけた後、「usb_add host:hoge:fuga」とし、 Ctrl+Alt+1 (←F1ではない) でゲストOSに帰って、とする方が僕には使いやすく感じられました。

↑この例ではフラッシュメモリを使っています。ホストから半ば強引にUSB機器の制御を奪う感じでしたので、ホストでデバイスを利用中にゲストに制御を渡すようなこと(例えばホストでデータを書き込み中のフラッシュメモリの制御をゲストで奪うような)はしないほうが無難に思えました。

それにしても、KVM(QEMU)でゲストからホストのUSBデバイスが使えるのは新鮮でした。



< はじめての ubuntu-vm-builder で、はまったところ >

「……何か重い」

理由1:
ユーザーをグループkvmに加え忘れていた。

↓そりゃ重くもなる。
$ ls -l /dev/kvm
crw-rw----+ 1 root kvm 10, 232 2009-04-13 08:02 /dev/kvm

理由2:
メモリ割り当てが少なかった。
$ cat ./run.sh
#!/bin/sh

exec kvm -m 128 -smp 1 -drive file=disk0.qcow2 "$@"

↑ ubuntu-vm-builder のつくる ./run.sh はデフォルトでメモリを128MBしか割り当ててくれませんでした。これはデスクトップ用途には少ない量。


「……なんか変なエラー。キーボードの認識も変。」

qemu: warning: unknown keycodes `evdev(jp106)_aliases(qwerty)'

理由:
オプションの不足。kvmに渡すのに -k ja を加えたら幸せになりました。

$ ./run.sh -k ja

↓こちらを参考にしました。多謝。
http://znz.s1.xrea.com/t/?date=20090108



< その他 >
設定次第でサウンドも問題なさげです(サウンド回りはいじっていないのでこの節は当てずっぽうです)。
$env QEMU_AUDIO_DRV=pa ./run.sh --soundhw all
とかでどうだろう。

詳細は
$ kvm -soundhw ?

$ kvm -audio-help
でどうぞ。

全体的なことは
$ kvm --help

$ man kvm
で。

また、以下も参考にしました。
http://www.h7.dion.ne.jp/~qemu-win/Audio-ja.html



< 妄想 >
/usr/share/xsessions/ 以下に適当なデスクトップエントリをこさえてkvmをフルスクリーンモードで起動すればちょっとしたドッキリ。kvm終了と同時にセッションが終了するから、ゲストOSのシャットダウン=ホストOSでのログアウト。「えっ!Jaunty なのに Hardy ?」とか、「ひえぇ!Windows3.1だよぅ!」とか、エイプリルフールの仕込みに使えるかな。



< ぐふぅっ >
がー!遊んでないで溜まったTODO減らさにゃならんのに……何やってんだ自分 orz